代表挨拶

2015年11月よりPSIMコンソーシアムの代表職(第5期)を引き継ぎました。PSIMコンソーシアムは2007年に設立され、法科大学院での法実務教育にかかる教材の共同開発・共同利用、そして教育方法論の開発と教員養成プログラムの開発を軸とする活動を展開してきました。こうした活動とその成果は、理論と実務の架橋という法科大学院の教育理念を実質化する上で少なからぬ貢献をしてきました。
法科大学院が設立されてから12年、法科大学院出身者が実務の世界に入るようになってからも10年が経ちました。法科大学院出身の弁護士は13,000人前後に達しています。また、法科大学院出身者が法科大学院の教育に関わる機会も増えてきています。現在、法科大学院をめぐる状況は厳しいものがありますが、それゆえにこそ、「プロセスとしての法曹養成制度」の下での、質の高いすぐれた法曹の養成に貢献するという点で、これまでPSIMコンソーシアムが進めてきた、そしてこれから進めていく事業の意義はますます高まるものと確信しております。
PSIMコンソーシアムは2017年に設立10周年を迎えます。今後とも関係各位のアドバイスとご助力をお願いしながら、先進的かつ実効的な法実務教育のための研究・開発をコンソーシアム全体で進めていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

2015年10月
藤本 亮 PSIMコンソーシアム代表
( 名古屋大学大学院法学研究科 教授)